福音館 古典童話
技術の発展や価値観の変化に伴って、子どもたちを取り巻く環境も目まぐるしく移り変わっていく昨今。こんな時こそ、時代を超えて世界中の子どもたちに読み継がれている、古典童話を手に取ってみてはいかがでしょうか。力を合わせて困難な状況に立ち向かったり、ままならない日常の中に喜びを見出したり、様々な境遇の中で生きる登場人物たちと心を通わせながら、物語の世界に浸ってみませんか。
福音館 古典童話について
1968年に誕生した〈福音館 古典童話〉は、「十五少年漂流記」として知られる『二年間の休暇』を第一弾として、長く愛されてきた古典的名作を集めたシリーズ。当時の児童文学界をけん引していた瀬田貞二さんや石井桃子さんにも助言をいただくなど、子どもたちの世界を広げる作品を、こだわりをもって丁寧に選びました。様々な状況、個性豊かな登場人物たち、胸をつく言葉の数々……世界中の子どもたちを支えてきた物語には、人生に大切なことがぎゅっとつまっています。
よく知られた長編児童文学の中には、子どもたちが手に取りやすい抄訳(一部を抜き出した翻訳)となっているものが少なくありません。古典童話シリーズは、そのほとんどが原典に忠実な完訳。『ピノッキオのぼうけん』や『ピーター・パンとウェンディ』をはじめとして、誰もが知っている物語のおもしろさを、文学の薫り高い美しい日本語で、余すところなく子どもたちに届けます。
古典童話シリーズでは、可能な限り初版本の挿絵を復刻しています。復刻が難しい場合も、物語を最も正確かつ美しく描き出したものを探して選んだり、原作の魅力をさらに深めるような挿絵を新たに描きおろしてもらったり、完訳と併せて物語の世界により深く入っていけるよう、挿絵にもこだわりが。『ふしぎの国のアリス』のテニエル、『オズの魔法使い』のデンスロウをはじめとして、精緻な版画や美しい挿絵をたっぷり収録し、絵を味わう喜びも感じられるシリーズです。
福音館文庫 古典童話
一部の作品は、どこでも手に取れる文庫版にもなっています。重厚な装丁も古典童話シリーズの魅力の一つですが、場所を選ばず物語に浸れる文庫もおすすめです。福音館文庫 古典童話の一覧はこちらから。