石井桃子さんの本を読むたびに「ああ、これからはじめてこの本を読む人はいいなぁ」と感じます。本に少し鼻を近づけて、すーっと思い切り息を吸い込むことで、彼女の選ぶことばの美しさを少しでも体に取り込めたらいいのにと思い、これからそんな風に思える時間が待っているすべての人に、少しやきもちを焼いてしまいます。2019年に読む1900年代初頭のイギリスはとても新鮮。各家庭にいたという「ばあや」文化のことや「クリスマス・プディング」とは何だろう、ということが、物語とは別のわくわくの気持ちをひきたててくれます。出会えて心から嬉しい本です。
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もくじ
1. ピーター あらわれる
2. 影
3. さあ、いこうよ、いこうよ
4. 空をとぶ
5. 夢の島、出現
6. 小さい家
7. 地下の家
8. 人魚の礁湖
9. ネヴァー鳥
10. しあわせな家
11. ウェンディのお話
12. 子どもたち、つれ去られる
13. あなたは、妖精を信じますか
14. 海賊船
15. 今度こそ、フックか、ぼくだ
16. 家に帰る
17. ウェンディが大きくなって
解説
基本情報
- カテゴリ
- 読みもの
- ページ数
- 336ページ
- サイズ
- 21×17cm
- 初版年月日
- 1972年04月01日
- シリーズ
- 福音館古典童話
- ISBN
- 978-4-8340-0309-3
- テーマ
- 古典童話/小学中学年からの読みもの/ロングセラー
みんなの感想(2件)
面白くて一気に読んでしまいました。私には子どもの頃のウェンディの気持ちも、大人になったウェンディの気持ちもよくわかります。大人になってしまったウェンディがとても切なかったです。涙が出てしまいました。自由で無邪気で、いつまでも、子どもでいられるけれど、いつまでも、お母さんを求めているピーターパン。彼を見てると、また、切なくなります。私は大人の心で読みましたが、面白くて、胸がきゅんとする物語でした。
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