うさこちゃん
オランダ生まれのうさぎの女の子、うさこちゃん。『ちいさなうさこちゃん』からはじまる「うさこちゃんの絵本」シリーズの中で、うさこちゃんは大切な家族や友だちに囲まれて様々な経験をしていきます。
うさこちゃんについて
1955年にオランダで誕生したうさこちゃん。作者のディック・ブルーナさんが休暇を過ごした家の庭にいたうさぎがモデルです。ブルーナさんは、眠りにつく息子さんにこの小さな白いうさぎについて話してあげようと思いつきます。このときのアイディアが、後のうさこちゃんの物語へとつながっていきます。絵は1955年にオランダで出版された『nijntje』初版のうさこちゃんです。
ぴんと耳がたったうさこちゃんは、1963年にオランダで刊行された『nijntje』に登場します。日本では1964年に『ちいさなうさこちゃん』として翻訳出版されました。その後も、耳のまるみや顔のふくらみなど、少しずつ変化しながら、今日にいたります。ブルーナさんが描くうさこちゃんの線は一見とてもシンプルです。しかし、輪郭の丸みや耳の角度など、ひとつのうさこちゃんの絵ができあがるまでには、数えきれないほどのスケッチが重ねられています。
ズボンよりドレスのほうが似合うと思い、主人公を女の子のうさぎにしたというブルーナさん。そのせいでしょうか? うさこちゃんはとってもおしゃれさんです。誕生日の日に着る花柄のワンピースや、フリルがあしらわれた水着に、あたたかそうな帽子……。どの装いも好きなものを大切に身につけている感じが伝わってきます。そんなうさこちゃんのファッションにも、ぜひ、注目してみてください。
登場人物
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おとうさん(ふわふわさん)
海や動物園に美術館、うさこちゃんを色々なところへ連れていってくれる頼もしいおとうさん。
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おかあさん(ふわおくさん)
ふだんは優しいですが、『うさこちゃんときゃらめる』では、毅然とした一面ものぞかせます。
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あかちゃん
うさこちゃんにできた初めてのきょうだいです。妹か弟かは、みなさんの想像におまかせします。
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おじいちゃん
大工仕事がとても上手なおじいちゃんは、うさこちゃんが一番好きな赤色のスクーターを作ってくれます。
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おばあちゃん
編み物が得意で、うさこちゃんに編み物をとおして、ものを作ることの楽しさを教えてくれます。
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おばさん(ふわこさん)
パーティなど楽しいことが大好きなふわこさん。うさこちゃんのとってもよき理解者です。
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おじさん
おじさんの職業はなんとパイロット!『うさこちゃんひこうきにのる』ではうさこちゃんを大空の旅へ。
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だーん
耳の形がみんなとちょっとちがう転校生の男の子。うさこちゃんの大切な友だちになります。
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ふがこちゃん
うさこちゃんの長い耳がうらやましいこぶたのふがこちゃん。紙の耳を頭にはめて大喜びです。
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にーなちゃん
遠い外国にすんでいるうさこちゃんの文通相手の女の子。うさこちゃんのところへ飛行機に乗ってやってきます。
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あーは&うぃるめいん
うさこちゃんと仲良しの二人組。『うさこちゃんおばけになる』ではうさこちゃんに驚かされて、大慌て。
とじる
うさこちゃんの名前
うさこちゃんのもともとの名前は、オランダ語で「ナインチェ」といいます。「ナインチェ」はうさちゃんといった意味です。日本語訳では、「ナインチェ」という音の響きとその意味から、石井桃子さんが「うさこちゃん」と名付けました。ミッフィーというのは、絵本がオランダ語から英語に翻訳されたときに付けられた名前です。世界中でその国の子どもたちに一番親しまれる名前がつけられているうさこちゃん。なんだか羨ましいですね。