魔女の宅急便
13歳の満月の夜、魔女の子キキはひとり立ちの旅に出ました。 使える魔法はほうきで空を飛ぶことだけ。たどり着いたコリコの町で、空飛ぶ「宅急便屋さん」をはじめます。 人々の思いをのせたさまざまな荷物を届けながら、キキは、喜び、悩み、そして成長していきます。
魔女の宅急便について
お母さんは魔女、お父さんは普通の人、二人の間に生まれたキキは、魔女として生きていくと決心し、13歳の満月の夜にひとり立ちの旅に出ます。たった一つ使える魔法、ほうきで空を飛べるということを活かして、空飛ぶ「宅急便屋さん」を始めたキキは、パン屋のおかみさんのおソノさん、不思議な事が大好きな男の子とんぼさんなど、さまざまな人と出会いながら、魔女として、人間として、少しずつ成長していきます。
キキという名の魔女は、小さな少女のかいた落書きから生まれました。その落書きの魔女はほうきにのり、柄にラジオをさげてとんでいたのです。ほうきの房の一部は三つ編みになっていて、ラジオのまわりには音符がとびはねていました。 「可愛い。音楽聞きながら族の魔女なんて、今てき!」 そう思った角野さんは、その小さな魔女を「キキ」と名付け、第一作目「魔女の宅急便」が誕生したのです。
24年にわたって紡がれ続けた物語の中で、少女から大人の女性へと、少しずつ成長していったキキ。第1作目の『魔女の宅急便』では13歳の少女でしたが、第6作目の『それぞれの旅立ち』では、なんと双子のお母さんに! 発売当初からの読者たちと一緒に成長し、「悩めるお母さん」となったキキ。13歳を迎えた個性豊かな子どもたちは、それぞれの決断を下し、いつかのキキのように旅立っていきます。
登場人物
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キキ
主人公の魔女。13歳で親元を離れ、コリコという海辺の大きな町に住みついた。
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ジジ
キキとだけおしゃべりができる、相棒の黒猫。キキとは生まれたときからずっと一緒。
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とんぼさん
不思議なことが大好きな男の子。空を飛びたい若者が集まる「飛行クラブ」の会員。
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おソノさん
グーチョキパン屋さんのおかみさん。コリコの町でのキキの「おかあさん」的存在。
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コキリさんとオキノさん
キキの両親。お母さんのコキリさんは魔女で、お父さんのオキノさんは民俗学者。
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ケケ
ある日突然やってきた12歳の少女。キキの生活と心をかき乱すが、最後には分かり合う。
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ニニとトト
キキの子どもたち。活発な姉のニニと、物静かな弟のトトは、双子なのに性格は正反対。
とじる