大迫力のランナーが圧巻!なんど見ても楽しめる『うさおとかめきちの マラソンたいかい』
『うさおとかめきちの マラソンたいかい』
今日は、年に一度のマラソン大会。大勢の人が集まるなか、ライバルのうさおとかめきちも参加しています。「いちに ついて、よ~い……」「ドン!」
マラソン大会が、いよいよスタートです。
ピエロにコックさん、そしておうさまも走りだします。足の速いうさおは、どんどん先を走ります。マイペースなかめきちは、後からのんびり追いかけます。
おや、早くも疲れはじめたうさお。追いつかれてなるものかと、なにやら悪だくみをはじめましたよ。うさおの悪だくみのせいで、ランナーたちがどんどん道を間違えていきます。さてさて、レースの行方やいかに……?
群衆の描写を得意とするイラストレーター・中垣ゆたかさんが、画面の隅々までランナーたちを描き込んだ本作。その迫力は圧巻です。
編集部が中垣さんにうかがったところによると、ランナーひとりを描くのにかかる時間は2、3分程度、色づけをしても5分くらいだそうです。下絵はしっかり描きこみ、画材はコピックと0.03の製図ペンを使用されているとのこと。細かい作業の積み重ねから、この絵はできあがっているのだと知ると、あらためてじっくり見たくなります。そして、中垣さんが小さい頃にお好きだった本のひとつが、元祖・絵さがしの絵本『とこちゃんはどこ』(松岡享子 作/加古里子 絵)だったというのも納得です。
マラソン大会に参加する群衆のなかには、中垣さんご自身の姿も……。ほかにも、忍者、力士、警察官と泥棒、緑のクマの着ぐるみを着た人など、さまざまなキャラクターが描かれています。走るところも、町からスタートして、砂漠を抜け、川をわたり、動物たちの住む森をとおり、鬼たちがいる火の国、さらには雪の国へ。ページの端から端まで、なんど見ても楽しい発見がいっぱいあります。ぜひ、いろいろと探してみてくださいね。
担当M
なかなか見つけられなくて、ページの隅から隅まで探して、やっと「ここにいた!」と見つけたときの達成感は、子どもも大人もやみつきになります!
2024.12.27