どんどん つながる しりとりあそび『りんごりらっぱ』
『りんごりらっぱ』
りんご、ごりら、らっぱ、ぱんだ……。
前のことばのおしりの文字から、次のことばを続ける「しりとり」は、いつでもどこでも楽しめて、子どもたちも大好きですよね。
このしりとりのことばが、ひと続きになっていったら? 絵本『りんごりらっぱ』は、ことばがどんどんつながって、まるで呪文のような愉しい響きが生まれていく、声に出して楽しいことば遊びの絵本です。
「りんご」と「ごりら」で、「りんごりら」。
「らっぱ」が加わって、「りんごりらっぱ」。
そこへ「ぱんだ」もやってきて、続けて読んだら、「りんごりらっぱんだ」。
さらに「だるま」も転がってきて……。
ことばを続けて読むおもしろさと、ひとつずつ新しいものが登場する楽しさ。次は何が出てくるのか、わくわくしながらページをめくってしまいます。
ステンシル版画で描かれた絵は、色も形もシンプルで美しく、温かみがあります。そして、ごりらがごろんと転がってらっぱを吹いたり、ぱんだと見つめ合ったりするところは、どこかユーモラスなおかしみがあり、繰り返し読みたくなる魅力があります。
さて、このしりとり、最後はどうなるかというと、「くり」で終わり、なんと、最初の「りんご」に戻ります。ことばはエンドレスにループして、「りんごりらっぱんだるま……くりんごりらっぱんだるま……」と唱えているうちに、心地よい目眩がしてきます。読み終わったら、きっと自分でもそんな「呪文」を作りたくなりますよ。
担当M
ことばがつながって、おもしろいリズムに変化したり、音の響きが違って聞こえたりするのは、とても不思議な感覚です。ことばが意味から解き放たれていくような心地よさをあじわってみてください。
2024.02.16