日々の絵本と読みもの

刺繍で描く世界各地の“おやすみなさい”『ここが わたしの ねるところ』

「わたしの だいじな ねるところ いつでも あんしんできる ばしょ ほっこり うとうと……」
どんな国や地域に住んでいても、大人であっても子どもであっても、「眠る」ということは誰にとっても、とても大切なことです。そして、一日の終わりに疲れた体を癒す、その眠りの時間をより良いものにするために、人は昔から様々な工夫を凝らしてきました。
今回は、世界各地の「ねるところ」を描いた絵本『ここが わたしの ねるところ』をご紹介します。

中南米のブラジルやメキシコではハンモックを使ったり、アフガニスタンでは敷物の上に布団を敷いたり……「ねるところ」のかたちは、国や地域によって実にさまざまです。日本人にとってはお馴染みの畳も、この国の気候に合った素材でつくられた独自の文化。そういった、その土地の気候風土に合う居心地のよい寝床で眠りにつこうとする子どもたちの微笑ましい様子が、立体的で温かみのある "刺繍" で描かれていく本作。なんだか読んでいるこちらにも、心地の良い眠気が広がってくるようです。

ページをめくりながら、それぞれの土地の気候や人々の暮らしぶりに思いを馳せるのも楽しみ方の一つです。一日の終わりに読み聞かせながら、親子で色々な国の「ねるところ」を楽しみつつ眠りにつくのも良いのではないでしょうか。

担当Z私の「ねるところ」には最近、夜中に寝相の悪い4歳の息子がゴロンゴロン、ゴロゴロゴロ~と……

2022.02.10

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