パディントンの世界に浸る|くまのパディントン™展@Bunkamura ザ・ミュージアム
福音館の社員がおじゃました、絵本や童話、作家さんに関するイベントをご紹介するこちらのコーナー。今回は、1958年のイギリスでの刊行以来、世界中で愛され続けてきた児童文学「パディントン」シリーズの生誕60周年を記念するイベントの内覧会およびオープニングセレモニーの様子をお届けいたします!
生誕60周年記念 くまのパディントン™展
Bunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷 )
1958年にイギリスの作家マイケル・ボンドによって生み出された愛すべき子グマの物語『くまのパディントン』。ペルーからイギリスに渡ってきたパディントンが引き起こす大騒動の物語は、瞬く間に人気を得てシリーズ化され、児童文学以外にも絵本、アニメ、映画など様々な形で人々の心を魅了してきました。
本展では、そんなパディントンの豊かで濃密な世界が5つの章立てでたっぷりと紹介されています。
第1章では、児童書シリーズの挿絵を担当したペギー・フォートナムの原画や複製画とともに、パディントンの物語がわかりやすく紹介されます。作品紹介の横で、物語に登場するイギリスの伝統的なお菓子のトフィーや、代表的なスポーツのクリケットを、ポップアップで紹介する演出が印象的でした。
パディントンの制作背景を描き出す第2章では、作者マイケル・ボンドの使用したタイプライターや辞書などの仕事道具を間近でじっくりとみることのできるチャンスが! 少し黄ばんだタイプライターのキーや辞書のほころびから、作者の愛着が伝わってきました。
続く第3章では、様々なイラストレーターによって描かれたパディントンの原画が一堂に会します。自分にとって一番見覚えのあるパディントンを探してみるのも面白いかもしれません。
また、世界各国の言語に訳された「パディントン」シリーズの展示も。「パディントン」が世界中でいかに愛されているかが伝わってきました。
日本と「パディントン」のつながりにスポットを当てたコーナーでは、福音館書店から発行された「パディントン」シリーズ、そしてその翻訳者である松岡享子さんと第8巻からの共訳者である田中琢治さんの交流の様子も紹介されているので、ぜひご注目を!
第4章では、本から飛び出して、アニメやぬいぐるみになったパディントンが紹介されています。アイバー・ウッドによる4コマ漫画の原画は、読み始めると時間を忘れてしまう面白さなので鑑賞する際には注意が必要です!
終章となる第5章では、昨年6月に逝去された作者マイケル・ボンドの晩年のインタビュー映像を鑑賞しました。「パディントン」に対する作者の生涯を通した深い愛に心を温められて、会場を後にすることができました。
オープニングセレモニーでは翻訳者の松岡享子さんもご登壇!
内覧会の後は、会場外の広場でオープニングセレモニーに参加しました。
「家族で楽しめる展覧会を企画することで、子どもたちに芸術に親しんでもらえるような空間を提供したかった」という熱い思いのこもった主催者あいさつの後に、ゲストとして登壇されたのは「パディントン」シリーズの翻訳者、松岡享子さん。
『「パディントン」は子グマが文化の摩擦を乗り越え、優しい人々に受け入れられて生きてゆく物語です。この展覧会が、今という時代に新しい視点で作品を読み直すきっかけとなれば嬉しいです』とのメッセージを述べられました。
最後には、なんとパディントンも登場! 一緒に乾杯をしてくれました。
「生誕60周年記念 くまのパディントン™展」は、東京都渋谷区のBunkamura ザ・ミュージアム にて、6月25日(月)まで開催中です!
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生誕60周年記念 くまのパディントン™展
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂2-24-1
会期:4/28(土)-6/25(月)
*5/8(火)、6/5(火)のみ休館
※この展覧会は終了いたしました。
2018.05.22
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