この物語の主人公オーナの揺るぎない信念から来る優しさに感動しました。流れ者のいかけ屋の子という生まれを不幸に思わずいじけてしまう事もなく、男性に相手にされなくとも、一人強く生きていくオーナは理想的な女性です。自分の小屋を持つというオーナの夢を叶えてくれるのは、小さな妖精達という所がアイルランドの民話だなと思いました。この本を二人の友人にクリスマスプレゼントとして贈りました。二人共、喜んでくれました。
基本情報
- カテゴリ
- 読みもの
- ページ数
- 64ページ
- サイズ
- 22×15cm
- 初版年月日
- 2020年10月15日
- シリーズ
- 世界傑作童話
- ISBN
- 978-4-8340-8563-1
- テーマ
- クリスマスの絵本・童話/クリスマス読み物
みんなの感想(6件)
この本を読んだ次の日に東京で初雪を観測したというニュースを見ました。ホワイト・クリスマスに願いがかなう物語の美しさの感動が、雪を見ると胸によみがえってきます。オーナのように困難の多い境遇で育った女性たちの幸せがかなう社会であってほしいと感じました。そして同時に、オーナのように夢を持ちつづけることの素晴らしさを子どもたちに伝えていけたら、と思いました。
少し前に『かじ屋と妖精たち イギリスの昔話』(岩波少年文庫)を読み、イギリスやアイルランドの「妖精」というものに興味を持っていました。妖精とは、昔(昭和40年代)森永ハイクラウンチョコのおまけに入っていたカード(シシリー・メアリー・パーカー『花の妖精』)のような妖精(きれいで美しい)と思っていました。そうではなくハリーポッターに出てくる屋敷しもべ妖精ドビーのような者まで、いろいろ居るとわかりました。その時、書店でこの本を見つけました。とても良い本でした。思っている通りの妖精でした。所属する読書会では青少年に推薦できる本を課題本として取り上げていますが、12月の本に推薦するつもりです。
アイルランドの厳しい自然と環境の中、心優しく美しく生きる主人公に胸をうたれます。さし画もきれいで物語にとても合っていると思いました。コンパクトな本が好きなので、大きさも丁度良く書店で見つけ購入しました。装丁の美しい本を購入するのが好きで、梨木香歩“岸辺のヤービ”、小出鞠るい“心の森”ヒグチユウコ“せかいいちのねこ”蜂飼耳“うきわねこ”など、どちらかというとさし絵の方に重点をおいてしまいます。時代物が大好きで、朝井まかての“雲上雲下”は一番の宝ものです。
装丁のきれいさに思わず手に取りました。中を読んでいくと、主人公の優しさと共に努力が認められない世の中の厳しさに、胸が痛くなりました。画家さんの甘すぎず、でもあたたかい絵がステキで好きです。自分へのクリスマスプレゼントにしました。ありがとうございます。
オーナがずっと夢見ていた小屋は、いつかは築きたい家庭であったんだと思います。オーナに助けてもらっていた村の人たちも、日々の暮らしの中で大切に思っていた妖精たちも、オーナに対する気持ちは一緒で、その気持ちがオーナの小屋を作ったと思います。
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