子どもの頃、河童の存在をずっと信じていました。河原でいつまでも待っていたことを思い出しました。いつの頃からか...あきらめてしまいましたけれど、もしかしたらどこかで見ていてくれたのでは...と思わせてくださった本です。やさしい文章とさし絵が心に残って涙が落ちました。
基本情報
- カテゴリ
- 読みもの
- ページ数
- 272ページ
- サイズ
- 21×16cm
- 初版年月日
- 2005年10月31日
- シリーズ
- 福音館創作童話
- ISBN
- 978-4-8340-2148-6
- テーマ
- 小学中学年からの読みもの/【5年生・教育出版】 国語教科書採用R6
みんなの感想(6件)
この本は旧版も持っておりますが、改装版は背に猫八寸がついていてとても可愛いです。見返しの物語地図も新しくなっていて嬉しく、またしみじみと読み返しております。何度読んでも新しい気持ちになれ、好きなところや学ぶべき所をみつけて、満たされます。新装版の刊行をありがとうございました。永遠の良書として読み継がれますように。
孫への「子どもの日」プレゼントとして求めました。プレゼントする前まず、私が読みました。カバーがとても美しい。言葉も小学中級には少々難しく、内容もヘビーな気もしましたが、うそっぽくない文が気に入りました。大層難しいことがらをすっきりと表現してくれていて、ああ文学でないと表現できないことなんだなと…浅くならず、感情におぼれず、理屈に逃げず、絶妙の筆さばきです。孫のプレゼントのつもりが、思わぬ得をした気分です。
生きていれば99歳の母は沢山の本を与えてくれました。更に母は私の4人の娘達にも本を贈ってくれました。今私は孫達に送る本を探しています。そして朽木祥さんの児童文学に出逢いました。その瑞々しさに心打たれております。申し訳ないことに、朽木さんが男性なのか女性なのか存じ上げません。朽木さんのご活躍をお祈り致します。
この物語の持つ美しさを、なんと言ったらよいのでしょう。一人ぼっちの河童の八寸と、母をなくした少女の麻。そして、犬のチェスと・・。言葉をかわさぬままに通じる心の繊細なやりとりが、月光の糸を紡ぐように情緒に満ちた言葉で綴られます。目に見えない美しいものを感じ、それに心を開いていくこと・・。それは、人が「生きる」ことそのものでしょう。そんな大切なことを、ひそやかに優しく語る、物語。文体にそこはかとなくユーモアが漂うのも、素敵です。もうすぐ、この物語の続編が出る、との噂を耳にいたしました。今から待ちきれない気持ちです。心待ちに致しております。河童の八寸が可愛くて仕方がないので、あの子の今が知りたいのですよ。素敵なお知らせ、お待ちしています。
「小学校中級以上」と書いてありますが、この本はお父さんやお母さんが読んで感動する本ではないでしょうか。書くなら「小学校高学年以上」と書いた方がいいのでは? 麻ちゃんの亡くなったお母さんの心の美しさや、お母さんの分まで愛情を注いでいるお父さんの気持ち、麻ちゃんと河童の八寸との心のつながりが胸を打ちます。読んだ後もずっと余韻が残り、何度も読みたくなる一冊になりました。読むだけで、八寸や麻ちゃんの表情やまわりの情景がぱあっと目の前に浮かんでくるような文章、これがファンタジーっていうんですね。
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