日々の絵本と読みもの

夏休みの一番楽しい日『なつやすみ』

『なつやすみ』

いよいよ、夏休みも本番です。毎日暑くて暑くて大変ですが、プール、花火、お祭り、旅行…と子どもたちにとっては、楽しくて楽しくてたまらない夏休み。そんな楽しい夏休みの中でもイベントが盛りだくさんの楽しい一日を描いた絵本を紹介します。

食卓を囲んで、すいかを食べているお父さんとお母さん、すいかを食べ終わって扇風機の風にあたってゆっくりしているおばあちゃん、そして、夏休みの絵日記を書いているこうたくんの4人家族の団らんが表紙に描かれています。見返しには、夏の空にもくもくと湧き出る入道雲。本を開くとあっという間に夏のにおいを感じます。

表紙に描かれたこうたくんのおうちに、久しぶりにいとこの家族が遊びにきました。さっそくみんなで近くのプールへ。噴水が出るプールやスライダー、流れるプールなど色々なプールで遊んだ後は、家でそうめんの昼食をかこみます。

みんなでお昼寝をしたあとはスイカを食べて、夜は神社のお祭りへ。たこ焼き、金魚すくい、お面、りんご飴など見るだけでワクワクする夜店が並びます。金魚すくいに夢中になったこうたくん、気がつくと「あれ、みんなどこいっちゃったの?」……。


前作『こたつ』で大みそかを定点観測した麻生知子さんが描いた夏の一日。上から見たり、横から見たり、ユニークな構図が魅力的です。特に、こうたくんが迷いそうになったお祭りの場面は、観音開きの大画面に展開され、その中に入り込んで、おはやしの笛の音が鳴り、人々のざわめきが聞こえてくるかのようです。
縁側で食べるすいか、蚊取り線香、縁日などどこか懐かしい夏休みを楽しんでください。

担当A・縁側ですいかの種をどこまで飛ばせるかいとこたちと競ったことを思い出します。
 

2023.08.04

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