ピリカ、おかあさんへの旅

海にすむさけのピリカは4歳。ある日、誰とはわからないふしぎな声に誘われて仲間と旅立ちます。途中、鮫やアザラシに襲われる者もいました。川に上ってからは熊や大鷲が待ちかまえています。湧き水の出る川底をさぐりあてたピリカは、おすと交わり三千個の卵を産み終えると死にました。死の直前にピリカが見たのは、おかあさんです。それはピリカを川に呼び戻した声の主であり、生命を育み続ける自然の摂理そのものでした。

  • 読んであげるなら
    5・6才から
  • 自分で読むなら
    小学低学年から
¥1,870(税込)
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基本情報

カテゴリ
絵本
ページ数
52ページ
サイズ
25×31cm
初版年月日
2006年07月15日
シリーズ
日本傑作絵本
ISBN
978-4-8340-2214-8
テーマ
【2年生・教育出版】 国語教科書採用R6

みんなの感想(1件)

久しぶりに、手ごたえがある絵本を手にしたという感じです。小学校の読書イベントに3年生の子どもたちにクラスごとこの本を読みました。生きることは「冒険でもある」というテーマで、メインに選んだ1冊です。子どもたちは真剣に、ある場面ではかたずを呑むように聞いていました。地味な本なのにかかわらず、本物を感じ取ったのでしょうか。まず文が情緒に流れず、鮭がお母さんになるというその道程を伝えることがきちんと簡潔に書かれています。科学的な事実を抑えながら、見たことのないお母さんのにおいと声を頼りに、生まれた川を上る鮭たちの姿。連綿と続いている鮭の生命の不思議さやたくましさ、その美しさ。そして鮭と自然界との関係を心静かに伝わる豊かな言葉で、派手ではない、確かな絵で伝えてくれます。「さるーん々」と鮭たちを導く声は、まるでおおきな力が命を導いてくれる声のように耳に残りました。鮭の死の描き方も他の命の誕生につながっていること、それもうれしいことでした。

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