鹿よ おれの兄弟よ
人間・自然・動物の関係をみごとに描いた大作
小舟をこぐ猟師は、川をのぼって鹿猟に出かける。鴨が飛び立ち、魚が跳ねる。猟師は、牝鹿に耳を舐められていた幼い頃の甘い思い出にひたる。父さんも祖父さんもここで鹿を獲った。母さんも祖母さんも焚火を囲んで笑っていた。だがいまは、あちらとこちらの別の世で暮らしている……。児童文学者の神沢さんが北方民族への深い思いをこめた作品を、シベリア在住の「ロシア人民芸術家」である画家パヴリーシンさんが渾身の力で表現した。
-
読んであげるなら
5・6才から
-
自分で読むなら
小学低学年から
カテゴリ | : 絵本 |
---|---|
定価 | : 1,870円(税込) |
ページ数 | : 36ページ |
サイズ | : 29×31cm |
初版年月日 | : 2004年01月29日 |
---|---|
ISBN | : 978-4-8340-0632-2 |
シリーズ | : 世界傑作絵本 |
その他の仕様 +
みんなの感想(1件)
まず、絵が美しい。繊細で静謐。背景は川と森りりしい若い猟師と威厳のある大鹿かわいらしい小鹿長老の胸に抱かれる幼い日の若者胸をはだけ、赤ちゃんに乳を含ませようとする若者の最愛の妻若者が身に付けている複雑なふち飾りのついた衣装はこの妻が若者の無事を祈りながらひと針ひと針 心をこめて縫ったものなのだろう。絵だけ見てもいろいろな思いが伝わってきます。そして、詩のような文章は命が皆、食べて食べられることでつながってゆくということをシンプルに伝えてくれる。”おれは 鹿の肉を くうそれは おれの 血 あれの肉となるだから おれは 鹿だ”今年の上半期の私のイチオシです。
ただかなえさん
感想を書き込む