たそかれ
不知の物語
『かはたれ』から4年後、八寸は、ふたたび長老の言い付けで、人間界へ出かけることになった。今回は、なぜか中学校の古いプールに棲みついてしまった高貴な血筋の河童、不知を河童界に連れもどすという使命を帯びていた。その中学で、3年生の麻と八寸は再会を果たし、麻の協力で、不知は、すでに命を落とした人間の友だちを待ちつづけていることがわかる。不知の持つ霊力で時間を遡り、不知とその友人を再会させようとするが…。
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読んであげるなら
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自分で読むなら
小学中学年から
カテゴリ | : 読みもの |
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定価 | : 1,650円(税込) |
ページ数 | : 264ページ |
サイズ | : 21×16cm |
初版年月日 | : 2006年11月30日 |
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ISBN | : 978-4-8340-2251-3 |
シリーズ | : 福音館創作童話 |
その他の仕様 +
みんなの感想(1件)
前作「かはたれ」に負けず劣らずの素敵な作品。世界がより広がった分、そのテーマも深まった感じがあります。まるで月の光を浴びるような、美しい物語でした。目に見えないものに心を傾け、耳に聞こえない音楽を魂で聞く・・。それが、人と人の、人と人以外のものとの心をつなぐこと・・。繋いだ心は、たとえ時が流れ、形がなくなっても失われることはないのだと。その大切さと愛しさにあふれたこの物語を読んで、すっかり心を奪われてしまいました。銀色に輝く河童が待ち続けたもの、その思いと悲しみが心を打ちます。内容的には、やはり小学校中学年では難しいかと思いますが、幅広い年齢の方に読んでいただきたい一冊です。こんな素晴らしい本を出版して頂いて、どうもありがとうございました。
里絵さん
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