文庫版
魔女の宅急便
文庫版
13才の魔女キキと黒猫ジジの自立の物語
「ひとり立ち」するためにはじめての街にやってきた13歳の魔女キキと相棒の黒猫ジジ。彼女が懸命に考えて自立するために始めた仕事は、ほうきで空を飛んで荷物を届ける宅急便屋さんでした。ミスしておちこんだりしながらも元気に生きるキキは荷物を運びながら大事なことを発見していきます。相棒の黒猫ジジと喜び悲しみを共にしながら、町の人たちに受け入れられるようになるまでの1年をさわやかに描いた物語。
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読んであげるなら
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自分で読むなら
小学中学年から
カテゴリ | : 読みもの |
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定価 | : 770円(税込) |
ページ数 | : 272ページ |
サイズ | : 17×13cm |
初版年月日 | : 2002年06月20日 |
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ISBN | : 978-4-8340-1812-7 |
シリーズ | : 福音館文庫 |
その他の仕様 +
みんなの感想(3件)
以前より(初期)この作品(角野栄子さん)が好きで数冊持ってます。宅急便作品の中の表現や言葉使い等読んでいてとても落ち着き、前向きにもなります。美しいです。シリーズを揃えて、手元に置いておきたくなり、足らなかったNo.を購入しました。画はその2の広野多珂子 さんお気入りです。三者三様の宅急便楽しんでます。孫たちもキキやジジが大好きで継がれています。
40代にして「魔女の宅急便」の愛読者デビューです。
魔女さんのお話なのに、目を瞑れば容易に広がる世界観にグッと引き込まれました。
子供から大人へ羽ばたく境目に必ず訪れるモヤモヤに、
清々しい希望の風をそよがせてくれる「成長の手引き」だと思います。
もちろん世代を問わず次のステップに躊躇している方も必見です。
コリコの町の様々ななりわいの人々とキキから教わったことですが、
相手に抱くもんじゃない期待を意識しすぎた時、自我を見失いがちです。
そんなときは立ち止まって自分と向き合い、乗り越えた先に身につくのが
距離感や判断力。
紆余曲折、失敗や挫折が研磨剤となり、
その学びは自分に快適な「好き」を磨き上げる修行なのですね。
人それぞれ唯一無二の特別な魔法。
角野先生の”巻末のメッセージ”がじわっときました。
実写映画で感じのわるいお客様役の先生はとても美しく、挑戦する人が放つたくましさがキラリ。
好きを追求するため脱サラした私も含め、救われた方は沢山いらっしゃると思います。
角野先生がえがく小さなキキからとても大きなことを学びました。
この本を、周りの大切な人達に教えてあげたいです。
かみしばい画家さん
映画版を小さい頃から何度も観ていて、その世界観に強い憧れを持っていました。キキのように、好きな街で仕事をして、一人暮らしをする。今はそれが叶っていますが、近々退職、引越しをすることになり、何となく今こそ!と思い、本書を手に取りました。今後についていろいろ悩み焦ってもいましたが、目の前のことに一生懸命なキキを見て、私も新たな出発を楽しんでみよう! とポジティブで強い気持ちに切り換えることができました。自分にあるもの、できることを形にして相手に与えること。受け取ること。私にも何か好きなことがあるはずだ、今はまだ知らないだけで、やりはじめると得意なことがあるかもしれない、とワクワクする気持ちが芽生えてきました。物語の中で、もちつもたれつ、という仕事や社会の仕組みが描かれていて、ひとり立ちする本当の意味がよくよく分かります。ひとり立ちって素敵だな! とより一層思いました。血筋の継承、古いしきたり。キキはそれらを守りながらも全てに染まるのではなく、新しいことを知ろう聞こうとする姿勢や困難を切り拓いていくアイデアをもっていて、自分軸のある強さ、たくましさなど、見習いたいところがたくさんあります。私にとってキキは、今も昔も魅力たっぷりの憧れの女の子なのかもしれません。そしていじらしいジジをもっと好きになりました。続編も楽しみながら読ませていただきます!
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