ジオジオのかんむり

孤独なライオンの王様と小鳥の心の交流

ジオジオはライオンの中でも一番強かった王さまで、立派なかんむりをかぶっています。でも、ひとりぼっちでした。そこへ、卵をすべて失った小鳥がやってきました。嘆く小鳥にジオジオは語りかけます。「たまごをうみたいなら、いいところがあるぞ」。それはなんとジオジオのかんむりの中。ここなら安心、たまごは無事かえり小鳥たちは元気にジオジオのまわりを飛び回ります。年老いたライオンと小鳥との心の交流を優しいタッチで描きます。

  • 読んであげるなら
    3才から
  • 自分で読むなら
    小学低学年から
¥1,100(税込)
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基本情報

カテゴリ
絵本
ページ数
20ページ
サイズ
27×20cm
初版年月日
1978年04月01日
ISBN
978-4-8340-0714-5
テーマ

みんなの感想(4件)

絵が美しい。ストーリーも美しい。ジオジオと、はいいろのとりが出会う場面は色がないですが、最後のページの幸せな色を見ると心が温かく幸せを感じます。大人っぽいタッチの絵なので、自分が小さい頃読んでもらった時は子ども心に「ちょっとこわい絵だけど気になる」という印象の本でした。自分の息子用に本を探していた時、店頭でこの本を見つけ再読し、こんなに美しい本を読んでもらっていたのだと、親に感謝しました。

絵本作家の寮美千子さんがTwitterでつぶやかれていたのでこちらにリンクしておきます。大好きな絵本なので、これからも大切に読み継いで行くには必要なことと思いました。https://twitter.com/ryomichico/status/359607993614086144(HPに掲載して頂かなくても、再販される時の担当の方に伝わればうれしいです)

みなから敬遠されている老いたさびしき王さまライオンが、自分のたまごを守りたい小鳥にある提案をします。現実にこういう年配者が多いのかもしれないと気づかされるし、最後の満足気な表情を見ると、そうであってほしいとも思いました。こどもの心に、すぐにはわからないとは思うけれど、なにかを残す物語。中谷千代子さんの描く動物たちは今にも軽やかに動き出しそう、そしてジオジオの表情がなにより印象的ですばらしいです。

動物の王者、ライオンのジオジオ。誰もがジオジオを怖がって、ジオジオが近づくと逃げてしまう。ただ話し相手が欲しいだけのジオジオなのに・・・何かの拍子に老いを実感すること。そしてそのとき初めて実感する孤独感。老いてくるとできなくなることもある。でも、それによって今までとは違う喜びがある。少子高齢化といわれている日本。孤独死などが問題になっている日本だからこそ、ジオジオのように最後は幸せであって欲しいなあと切に願ってしまいました。子供のころに親しんだ絵本なのに、大人になるとまた一味違った感覚になるなんだなあと思いました。息子は老いていくということが、目がみえなくなったり、できなくなったりすることがあるということに驚きのようだったようです。

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