納豆は世界中にある? アジアやアフリカ各国の納豆を紹介『世界の納豆をめぐる探検』
「世界の納豆をめぐる探検」
世の中には、たくさんの発酵食品があります。味噌、醤油、漬物、かつお節、パン、ヨーグルト、チーズ、日本酒、ビール、などなど。でも、納豆ほど見た目が悪く(納豆さん、すみません)、でも、ハマってしまう美味しい食べものはないのではないでしょうか。
この『世界の納豆をめぐる探検』は、納豆をめぐる様々な「ふしぎ」を解き明かす、納豆嫌いの人にも、納豆好きの人にも、ぜひ一読していただきたい納豆満載の作品です。
みなさん、納豆は日本だけにある食べ物だと思っていませんか?
実は、納豆はミャンマーや中国、ネパール、韓国などアジア各地にあります。日本の納豆が輸出されているのではありません。古来現地の人たちが、風土、気候に合わせて大豆から納豆を作り、美味しく食べる方法を探ってきました。納豆をせんべいみたいにしたり、スープにしたり、カレーに入れたり、民族ごとに独特な食べ方があります。
さらに調べると、納豆はアフリカにもあることがわかります。しかも、バオバブの実やマメ科の木の実から作る納豆があるのです。それはいったいどんな納豆なのか? 暑く乾燥したナイジェリアやブルキナファソ共和国にも作者は探検に向かいます。
そして最後は、日本の納豆はいつ、どのように生まれたのか?という「納豆の起源の謎」にも迫ります。作者は、縄文時代から納豆は食べられていたのではないか、という仮説を立て、なんと「縄文納豆」づくりに挑戦していくのです……。結果はどうぞ本をご覧ください。
作者は、探検家の高野秀行さん。高野さんのモットーは、「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、誰も書かない本を書く」こと。納豆については、これまで、『謎のアジア納豆』、『幻のアフリカ納豆を追え』(以上新潮社)がありますが、本作品は、よりビジュアルでわかりやすく、小学生から大人まで楽しめる内容になっています。
絵は、スケラッコさん。日本やアジア、アフリカでの取材の様子を生き生きと、そして、バラエティ豊かに納豆料理を描いています。
納豆が好きな人はもっと好きに、納豆が苦手な人もきっと好きになる絵本です。
簡単なご家庭での納豆の作り方もご紹介していますので、どうぞお試しください。
担当S パパイヤやバナナの葉っぱで発酵した納豆はどんな味??
2024.10.28