おばけと友だちになれるかな?『おばけえんは すぐそこです』
おばけと友だちになれるかな?
『おばけえんは すぐそこです』(こどものとも8月号)
キャンプでの肝だめしに、遊園地のおばけやしき、里帰りした慣れない親戚の家におばけがいるような気がして眠ることができなかったり……。夏休みは子どもたちがおばけの存在をいつもより身近に感じる季節かもしれません。そんなおばけたちの園での生活をユーモラスに描いた『おばけえんは すぐそこです』をご紹介します。
まず、登場するのはおばけえんの先生です。先生はなんと二股しっぽの「ふるギツネ」! 毎日いろいろなものに化けて教室にやってきます。今日は「くちびるおばけ」に化けて、子どもたちに朝の挨拶です。「みなさん おばよう ベロベロベエ」。おばけえんは、通っている生徒たちもとっても個性的。次々に登場するおばけたちは、石黒亜矢子さんのユーモラスな絵と、山崎るり子さんのおばけたちの特徴をもりこんだ愉快でリズミカルな詩で表現されています。首が長すぎて上手に縄跳びができない「ろくろっくび」、散歩の途中で風に飛ばされてしまう「からかさおばけ」、「ゆきおんな」は北極の氷でできたお弁当箱につまった「吹雪」ご飯や「吹雪」サラダをお弁当の時間に食べています。
見ているだけでも楽しい絵を眺めながら、リズミカルな詩を口ずさめば……。子どもも大人も、たちまちおばけたちと友だちです。山崎さんは、おばけは寂しがり屋だからいつもみんなの近くにいると言います。そう、「おばけえん」は「すぐそこ」にあるのです。山崎さんの「子どもたちとお化けが友だちになって欲しい」、そんな思いが存分に込められた絵本です。
他にも子どもたちに人気の『おばけかぞくのいちにち』や『ねないこだれだ』など、夏にぴったりなおばけの絵本はこちらから探してみてくださいね。
※『おばけえんは すぐそこです』の単品購入は、お近くの書店店頭にてお申込みください。
2017.08.02