大自然のなかで、愛につつまれて生きる家族の物語『大きな森の小さな家』
大自然のなかで、愛につつまれて生きる家族の物語
『大きな森の小さな家』
ウィスコンシン州、「大きな森」の大木に囲まれた丸太小屋に、ローラと、とうさん、かあさん、姉のメアリイ、妹のキャリーが住んでいます。近くにはほかに一軒の家もなく、見かけるのは森に住む野生の動物ばかりです。
厳しい冬が来る前、一家は冬の間に食べる食料をたくわえておかなければなりません。鹿肉は煙でいぶして燻製にします。湖でとった魚は塩漬けに。ブタを解体してハムやソーセージをつくるときには、ローラとメアリイはブタの膀胱をもらって、空気を入れてふくらまして風船にして遊びます。
バターづくりをしたり、いとこたちと楽しいクリスマスを過ごしたり、とうさんの語るお話や、ヴァイオリンを弾きながら歌うゆかいな歌を楽しみながら、家族は長い冬を乗り切ります。春になると、家族で初めて町へ出かけ、夏には、かあさんといっしょにチーズづくりを楽しみます……。
この作品は、ローラ・インガルス・ワイルダーによる「小さな家」シリーズの第一作です。 ローラが5歳から6歳までの、インガルス一家の森での生活が、好奇心いっぱいのローラの目を通して生き生きと描かれます。
シリーズは全部で10冊の本が刊行されていますが、福音館書店からは、10代に成長したローラが失明した姉の代わりに一家をささえる様子を描く『シルバー・レイクの岸辺で』までの4冊に、のちにローラの夫となるアルマンゾ・ワイルダーの少年時代を描いた『農場の少年』を合わせて、シリーズ前半の5冊が刊行されています。『おやすみなさいフランシス』『しろいうさぎとくろいうさぎ』などの絵本で知られるガース・ウィリアムズの温かな挿絵とともにお届けします。
厳しい大自然の中、つらいこともあるけれど、お互いを思い合う愛情につつまれて、明るくたくましく成長するローラと家族の物語を、全巻を通してたっぷりお楽しみください。
2018.02.16