世界を巡って家のある風景と暮らしを紹介 『小松義夫 地球生活記』
『小松義夫 地球生活記』
突然ですが、皆さんはどんな「家」に住んでいますか?
世界には、土で作られた「家」や、屋根が海藻でできた「家」があります。当然そこには「暮らし」ている人々がいて、そこにしかない「風景」があります。
写真家・小松義夫さんは、長い歳月をかけ、世界中の「家」やそこでの「暮らし」、その周りの「風景」を記録してきました。小松さんの1700枚を超える写真からなるこの本は、地球が丸ごと詰まっているかのような一冊です。
チュニジア南部の都市・マトマタでは、地面に掘った巨大な穴の側面に住居用の横穴を掘り、その中で人々が暮らしています。乾燥した厳しい環境下でも、地下の家は温度が比較的一定に保たれ、夏の猛暑や冬の寒さを避けることができます。
ベトナムのランガ湖には、ドラム缶を並べた上に床を張り、家を作って住む人も。この、いかだの家はロープで湖岸や湖底につなぎとめられ、プカプカと揺れながら湖に浮いています。
アメリカ合衆国では、土づくりの教会がある地域もあれば、高層ビルが立ち並ぶ地域もあり、本当にひとつの同じ国なのかと信じられない気持ちになります。
この本を読み、「人間は場所が違うと、これほど異なった風景のなかで生活していくのか」と感じ、考えさせられます。「家」を中心に、人々の「暮らし」、そこに広がる「風景」が満載です。
小松義夫さんの作品はほかにも『世界あちこちゆかいな家めぐり』『小松義夫 地球人記 LIFE ON EARTH』『家をまもる』(「たくさんのふしぎ」2022年4月号)『家をかざる』(「たくさんのふしぎ」2019年4月号)などもございます。
ぜひ、親子でお楽しみください。
担当K・プカプカ波に揺られて昼寝したいなー。
各分野の専門家たちが動植物の生態や人間の暮らしを、世界中に追い求め写真におさめたシリーズです。
大型本ならではの迫力で、専門家たちが目の当たりにした事実と驚きを伝えます。
全11作品はこちら
2022.07.31