日々の絵本と読みもの

春にぴったり、ばばばあちゃんの絵本『のいちごつみ』

『のいちごつみ』
 

1981年の『いそがしいよる』から続く「ばばばあちゃんの絵本」シリーズは、ばばばあちゃんのパワフルさと、あっと驚くような発想力で、多くの読者を楽しませてきました。ふてくされて芽を出さないという種を叱り飛ばして、とてつもない量の実をつけさせてしまう『すいかのたね』や、いっこうに去らない冬を巨大な花火玉で追い払う『たいへんなひるね』など、どの作品も読者を元気にしてくれます。そんな「ばばばあちゃんのおはなし」シリーズの11作目が『のいちごつみ』です。
あたたかい風がふきはじめた春、おいしいジャムを作ろうと、ばばばあちゃんは野いちご摘みに出かけました。かごいっぱいに野いちごを摘みましたが、帰る道々「いちごジャムになるまえに、いちごを ひとつぶ たべたいな」とつまみはじめたら…「ひとつ いちご ひとりで たべよう」「ふたつ いちご にこにこ たべよう」「みっつ いちご みんなで たべよう」とどんどん食べてしまって、あれあれ、家に着いたらいちごは7粒しか残っていません。そのいちごもばばばあちゃんが「これは わたしが」と豪快にぱくっと食べてしまいました!

でも心配はご無用! あくる日には、こいぬやこねこや森の動物たちも一緒にもっといっぱい野いちごを摘み、ジャムを作ることができましたよ。いつもアイデアいっぱいのばばばあちゃん、どんないちごジャムを作ったのか気になります。

こどものとも2022年4月号は、なんと12年ぶりの新作
『いたずらからす』です。あわせてお楽しみください。

 
担当A・雨が毎日降るのに怒って、ばばばあちゃんがかみなりさまをやっつけようとする『あめふり』、雨が嫌いなので、雨の日に読みたくなります。

2022.03.02

  • Twitter
  • Facebook
  • Line

記事の中で紹介した本

関連記事