月刊絵本4月号といっしょに新年度をはじめましょう
2018年度ももうすぐ! 今日は、新生活をむかえるお子さんたちと一緒に読んでいただきたい4月号を2冊ご紹介します。
『はりねずみの ぼうやの おはなし』(「こどものとも」2018年4月号)
新しい生活がはじまると、慣れるまでは少し心細いですよね。だれかと一緒にいたいなと思うこと、ありませんか? そんなとき、どうすればいいのでしょう。この絵本の主人公、はりねずみのぼうやは、ある朝「ともだちがほしいな」と思いたち、友だちさがしに出かけます。
出会った動物たちに「ともだちになってくれない?」とたのみますが、あれができたら、これができたら、と条件をつけられます。
ぼうやはその都度試してみますが、うまくいかずに断念しました。がっかりしながら、うす暗い森を通ると怖い思いもします。そして、とうとう疲れ果てて眠ってしまいました。
そこへ「フン フン、シャカ シャカ」と誰かがやってきました。いったい誰でしょう?
はりねずみのぼうやに感情移入して読み進めていくと、最後には何ともあたたかな気持ちになることでしょう。希望をもって自分で歩いていく、前向きな気持ちにさせてくれる絵本です。
『森の舞台うら』(「たくさんのふしぎ」2018年4月号)
土は何でできてるの? 木はどうして育つの? 日常のなかで、ふと疑問に感じること、何となくわかったと思っていることにも大きな謎が秘められています。
日本の各地にある森ですが、実はさまざまな要素が絶妙なバランスで組み合わさって成り立っているそうです。この絵本では、森を支えている「土」に注目し、その仕組みをわかりやすく解説します。
著者の松浦陽次郎さんは、世界各地で地面を掘り、土について考え続けている研究者です。熱帯雨林から、永久凍土の広がるシベリア、アラスカなどの北極圏まで、各地を訪れて調査してきました。今回、最先端の研究の成果もおりまぜて紹介されています。
「1つ疑問がとけると、新しく2つぐらい次の問題が出てくるのが科学の世界です。まだまだわからないことはたくさんありますが、わかったときの喜びを皆さんも味わってほしいと思います。」と松浦さん。今年度も「たくさんのふしぎ」で、様々な専門家たちと一緒に、ドキドキ、ワクワクしてくださいね。
2018.03.30