「絵本作家・澤口たまみ×アニメーション監督・米林宏昌」で贈る、小さな庭に溢れる生命の輝き『はるのにわで』
『はるのにわで』
皆さんは「春」という言葉を聞いた時、どんなイメージが思い浮かぶでしょうか。植物には緑が戻り、美しい花が咲き、動物や虫たちが目覚めはじめる。「春」はさまざまな生命の躍動を感じられる季節です。
今回ご紹介する『はるのにわで』は、小さな庭を舞台に、そこに生きる小さな生きものや草花が共に生きる姿を鮮やかに描いた絵本です。
庭に朝日が差し込むと、生きものたちが動きはじめます。満開の花のなかで眠っていたアマガエル、花粉を集めにやってきたマルハナバチ、水たまりのアメンボ、ハルジオンで羽を休めるモンシロチョウ、ハエトリグモを背後から狙うカナヘビ、そしてオオカマキリの子どもたちの誕生……。
本作は、『だんごむしのおうち』『わたしのこねこ』など、昆虫や自然をテーマにしたエッセイや絵本の著作が多数ある澤口たまみさんが文を、絵は「借りぐらしのアリエッティ」「メアリと魔女の花」などで知られるアニメーション監督の米林宏昌さんが手がけました。米林さんが描いた生きものの絵の数々は、まるでアニメーションのように今にも動き出しそう!みずみずしく躍動感に満ちています。
「ここにはあれがいる、あそこにはあの生きものがいる」と、ページごとに生きものを探しながら読んでも楽しめる絵本です。足もとで繰り広げられる小さな生きものたちのドラマを通して、春に溢れる自然の美しさを感じてください。
担当Z 最初と最後に登場する○○○○○を見ると、本作の時間の流れが分かるかも?
2022.03.11