パディントン
イギリス人なら知らない人はいない、ママレード好きのクマ“パディントン”。ロンドンのパディントン駅で、ブラウン夫妻に出会い、家族の一員として迎えられました。けれども、パディントンの行くところ行くところで、大騒動が巻き起こります。
パディントンについて
1957年のクリスマス。まだBBCのテレビ・カメラマンだったマイケル・ボンドさんは店の棚に小さなクマのぬいぐるみを見つけ、奥さんのためにクリスマスプレゼントとして購入しました。パディントン駅のすぐ近くに住んでいたので、パディントンと名づけました。すると、ひらめくものがあってボンドさんはパディントンという名のクマの物語を書き始めたのです。10日たってその物語は完成し、1958年『くまのパディントン』は出版されました。
ブラウン夫妻との出会いは、パディントン駅のプラットホームでした。 娘のジュディを迎えに駅へ来ていたブラウン夫妻は、スーツケースにポツンと座っているクマに気づきました。そのクマは「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします。」と書かれた札を首から下げていました。ブラウン夫妻はウィンザー・ガーデン32番地にある自宅へ、そのクマを連れて帰り、パディントンと名づけました。
出身地は“暗黒の地ペルー”。体重16ポンド(約7キロ)。性格は好奇心旺盛、正義感が強く、礼儀正しい。失礼な人に出会うと、ルーシーおばさん直伝のひとにらみで主張する。好きな食べ物はママレードサンドイッチ(万一に備えていつも帽子の下に入れてある)、ココア、菓子パン、オズボーンビスケット。トレードマークの古いスーツケース、おじいさんの古い古い穴だらけの帽子、赤い裏のついた青いダッフルコート、ボンボンのついた緑の毛糸の帽子、わらでできた夏用の日よけ帽。
登場人物
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ブラウン一家
シティに勤めるヘンリー・ブラウンさん、ブラウンさんの奥さん、息子のジョナサン、娘のジュディ、家政婦バードさん(ちょっときびしいところもある白髪の婦人)。みんなパディントンが大好き。
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ルーシーおばさん
パディントンの育ての親で唯一の身寄り。リマの老グマホームに入居中。老グマホームへ入ることになったため、パディントンを移民させることにした。パディントンに、英語をはじめ知っているかぎりすべてのことを教えてくれた。
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グルーバーさん
パディントンの親友。ポートベロ通りの骨董屋。パディントンは毎朝、買い物に行った帰りに立ち寄って、ココアと菓子パンを食べながらおしゃべりを楽しむ「お11時」をする。パディントンが困ったときは相談相手になってくれる。
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カリー氏
お隣さん。ケチでつきあいにくいと近所でも評判。折あらば、パディントンが何か悪いことをしている現場をつかまえて、文句をつけてやろうとねらっている。
とじる