柴田愛子 著
定価(本体1200円+税)
装画・100%ORANGE
扉写真・繁延あづさ
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子どもをじっくり見てみたら……子どもの心のドラマが見えてきた!
NHK「すくすく子育て」にも登場、ベテラン保育者、柴田愛子さんによるエッセイ集。ときに不可解な子どもの行動の「理由」が見えてくる!
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海に遠足に行く日でした。残念ながら、外は雨。駅の改札前に集合予定でしたが、朝に子どもたちの家庭に電話連絡を回しました。「今日の遠足は延期にします。いつものようにりんごの木に来てください」と…。さらに続きを読む子どもたちが次々とやってきましたが、何も言いません。遠足に行けなかったことを何も思っていないのかと不思議でした。そこで、あかりちゃんが来たときに「今日は残念だったね」と声をかけました。すると私をにらみながら「かってにきめた」と、小さいけれど強い声で言われました。
(本文9ページより抜粋)
宮地尚子 著
定価(本体1100円+税)
装画・呉夏枝
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「母性」は女だから備わっているものではない、というような著者の言葉は、思い通りにならない子育てのなかで挫折感に打ちひしがれる母親の気持ちを救うはずだ。
読売新聞書評欄「本よみうり堂」2016年4月10日掲載の書評より
精神科医がやさしく綴る子育てのヒント。「赤ちゃんの泣き声」「結婚相手との風習の違い」「子どもとの話題」などに悩んだら。
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母親のための酸素マスク
飛行機に乗ると、緊急対応用のビデオが流される。「酸素マスクが降りてきたら、たとえ子ども連れであっても、まず自分が落ち着いてしっかりマスクをつけて、それからお子さんにつけてあげましょう」という指示が、その中には必ず入っている…。さらに続きを読む「これって子育て全般にも言える」としみじみ納得し、そして考え込んでしまう。母親にも酸素マスクが必要なことが忘れられていて、母親のためのマスクなんて用意されていないようなことも多いと思うからだ。
(本文77ページより抜粋)
渡辺範子 著
定価(本体1100円+税)
装画・山内ふじ江
写真・平岩亨
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未来への希望、今こそとばかりに輝く命。この本は大人たちの一生懸命を励ます。
保育園の園長を長年つとめた著者によるエッセイ。子育てのヒント、園での子どもたちの様子、難病を抱えた我が子とのエピソードを収録。
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子育てに行きづまり、どうしたらよいかわからなくっても、まずは落ちついて子どもを見ましょう。どうしたらいいのか、その答えはすべて、子どもの中、そしてお母さんの中にあります。
(本文13ページより)…さらに続きを読む
息子は三歳のときに、今の医学では治療法のない病気だと診断されました。私は落ち込みました。そんな母とは対照的に、子どもの明るさは希望の未来を見ています。私は何をしているのか。「この子たちと一緒に、私も大きくなりたい」と考え、保育士の資格を取りました。私はまず自分の子どもから答えをもらったのです。
(本文24~25ページより)
山口雅子 著
定価(本体1000円+税)
装画・酒井駒子
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山口雅子さんが巧みに引き出した若い人たちの記憶です。子どもの真実があふれていて、私は驚き、たいへん感動しました
子どもの頃に読んだ絵本の記憶は、心にどのように残るのか。長年児童図書館活動にかかわった著者が、大学生たちのレポートから探る。
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人間の記憶とは、不思議なものです。
Hさんは『ひとまねこざる』の黄色い表紙を見た瞬間、中に描かれている絵も、それから、その絵本を読んでもらったのは、通園バスの順番を待っている間で、それをとても楽しみにしていたことまでも思い出しました…。さらに続きを読む
鮮やかな黄色は褪せることなく、Hさんの心の奥にしまわれていたのでしょう。「ひと目見たとたん、思い出した」と書いていたのは、Hさんだけではありませんでした。私が忘れられないのは、別の学校の男子学生の例です。
彼は、初めのうち、退屈そうに講義を聞いていたのですが、私が『ちいさいしょうぼうじどうしゃ』を開いて見せたとたん、その中の小さな犬の絵を指して、「あっ、ティンカーだ! おれ、ティンカー、好きだったんだ」と叫びました。そして、あらすじやら絵本にまつわる思い出やらを話しはじめて、周りを唖然とさせたのです。
(本文20~21ページ)
人生には、忘れられない、“せりふ”がある。
長年、女性問題学習に携わってきた著者が、日常生活や文学、映画の中で出会った女性たちの言葉を紹介し、その奥底に潜むものを探る。
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しっかり夫婦喧嘩をしたほうがいいわよ
「お互いに対等で、尊重し合っていて、いいご夫婦」と評判の大先輩。喜寿のお祝いの席でみんながその秘訣を尋ねたら、こんな答えが返ってきた…。さらに続きを読む
「買いかぶらないで。ただ、私たちは若いころからさんざん喧嘩をしてきたから、この程度でおさまっているだけ。あなたたちもしっかり夫婦喧嘩をしたほうがいいわよ」
こんな場合、「うまく操縦すればいいのよ」などとしたり顔をしがちなのに、夫婦喧嘩を奨励するところがこの方らしい。
『続 女のせりふ』(本文26ページ)