『パラリンピックは世界をかえるールートヴィヒ・グットマンの物語』ためしよみ公開中!
2021年3月の新刊『パラリンピックは世界をかえるールートヴィヒ・グットマンの物語』は、世界初のパラリンピックの開催に尽力したドイツの脳神経外科医・ルートヴィヒ・グットマンの伝記です。
ユダヤ人として生まれ、ナチスの迫害をうけてイギリスに亡命したグットマンは、それまで「もう動けない、治らない」とされていた脊髄損傷の患者の治療をして生存率を大幅にあげました。そして、患者たちが車いすで庭を走り回っているのを見て、治療にスポーツの要素を取りいれよう! とひらめきます。
患者が情熱をとりもどしていくのを感じたグットマンは、参加人数16人の小さな競技大会をひらきます。これが、グットマンのたゆまぬ努力と愛情でパラリンピックへと成長し、やがて社会の認識を変えることになりました。―歯切れのよい文章に、フルカラーのイラストと写真を添えたこの作品は、すでにアメリカで高い評価を得ています。
作品について
『パラリンピックは世界をかえる
ルートヴィヒ・グットマンの物語』
ローリー・アレクサンダー作/アラン・ドラモンド 絵/千葉茂樹 訳
定価 2,640円(税込)
医師グットマンは脊髄損傷の患者の治療に尽くしスポーツを取り入れ、生きる情熱を取り戻させた―。パラリンピックをうんだその生涯を豊富なイラストと共に綴る感動の伝記。
著者プロフィール
作 ローリー・アレクサンダー
子ども向けノンフィクション作品を数多くてがける。科学者アントニ・ファン・レーウェンフックの生涯をえがく伝記All in a drop(未邦訳)は、アメリカの歴史ある書評誌・カークスにて、「子どもたちが理解しやすく、興味をそそられインスピレーションを得られる本」として、高い評価を受けている。アメリカのアリゾナ州在住。お気に入りのパラリンピックスポーツは車いすバスケットボール。
訳 千葉茂樹(ちば・しげき)
1959年、北海道生まれ。翻訳家。絵本から読みもの、ノンフィクションまで幅広い作品を手がける。訳書に、『リスタート』(あすなろ書房)、『シャクルトンの大漂流』(岩波書店)、『ピーティ』(鈴木出版)、『泥』(小学館)、『せかいでさいしょのポテトチップス』(BL出版)など多数。お気に入りのパラリンピックスポーツは車いすテニス。
絵 アラン・ドラモンド
イギリス・ロンドンの王立芸術大学でイラストを学んだイラストレーター、作家。著書に『風の島へようこそ』『みどりの町をつくろう』(ともに、まつむらゆりこ訳/福音館書店)、挿絵に『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ』(ルイーズ・ボーデン文、福本友美子訳/岩波書店)など。イギリスのサフォーク州在住。お気に入りのパラリンピックスポーツはバスケットボール。
訳者 千葉茂樹さんのエッセイ
作品の刊行を記念して、訳者の千葉茂樹さんが、エッセイをよせてくださいました。物語の内容を分かりやすく丁寧に紹介してくださっています。こちらもぜひご覧ください。