ひでのひみつ
こどものとも|2025年5月号
春の麦畑で、ひではひばりの巣を見つけます。そこにはかわいいひばりの雛が3羽。雛たちが誰にも気づかれず無事にいられるよう、ひでは、雑草で足止めのわなをつくります。そして、友だちの待つ野原へ向かいました。子やぎを連れた母やぎと遊ぶ子どもたちでしたが、子やぎが向かったのは、あの麦畑! ひでは無事にひばりの雛を守ってやれるのでしょうか。
- 読んであげるなら
5・6才から - 自分で読むなら
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こどものとも|2025年5月号
春の麦畑で、ひではひばりの巣を見つけます。そこにはかわいいひばりの雛が3羽。雛たちが誰にも気づかれず無事にいられるよう、ひでは、雑草で足止めのわなをつくります。そして、友だちの待つ野原へ向かいました。子やぎを連れた母やぎと遊ぶ子どもたちでしたが、子やぎが向かったのは、あの麦畑! ひでは無事にひばりの雛を守ってやれるのでしょうか。
【作者のことば|菊池日出夫】
れんげさくころ
「まるでお伽話の中に入ったようですね。江戸時代の絵師みたい」。我家を訪ねてくれた編集者の言葉である。であるが、竹藪に囲まれた荒ら屋である。
在る夏の日の夕暮れに、大きな青大将が、柘植の木にからまる蔦を伝って、ニョロニョロと榎の樹上の葉陰に消えた。ただポカンと見ていた。「秘境だなあ」。そのような家で、40年以上「のらっこの絵本」を描き続けてきた。
そよそよと、春風の心地好い午後に、少年の僕は、麦畑に寝ていた。ツンツンと鼻先に冷たいものがあたってペロペロと顔を舐めた。「ラッキー、よせ」。れんげ咲くころで、れんげ草がたんぼに彩りをあたえていた。空では雲雀がピーチクパーチクと囀っていた。犬は、ほぼ放し飼いでのらっこ達と一緒に傍若無人に他人の家の庭を通り抜け、野良で遊び廻っていた……。もう半世紀以上も前の記憶なので茫漠としているのだが、荒ら屋で夢を見るように時が過ぎていく。
2024年の夏は、連日体温近くまで温度が上るという猛暑が続いた。スポット的冷房機しかない仕事部屋で、風を受けながら絵を描いていると、いつのまにか意識を失ってしまう。筆を持ったまま倒れている。昼食を終えて、午後2時ごろのことだ。何十年も前の麦畑と同じだ。ラッキーも今だに放し飼いになっていて、呼べば跳んでくるような気分になる。
午睡から覚めて筆を取る、のらっこ達がれんげ草の花の中で、楽しそうに遊んでいる小さな画面を見る。なんだか、のらっこの声やラッキーの鳴き声が聞こえてくるようだ。もしかしたら、これはスゴク美しい世界なんじゃないかなあ……。又、コツコツと花を描いていく。
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