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ふみばあちゃんのほしがき
かがくのとも 2006年12月号
初冬のある日、柿の実が朱色に染まると、いっきに干し柿づくりがはじまります。柿の皮むき、むいた柿を縄につるし、北風とお日さまにさらします。向きをかえたり、もんだり、縄からはずして網に平らに並べかえたり。1ヵ月が過ぎるころ、しぶかった柿は、あまいあまい干し柿に変身しました。一家総出でつくった干し柿はやがて日本各地に送られます。(かがくのとも453号)
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読んであげるなら
5・6才から
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自分で読むなら
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みんなの感想(1件)
たわわに実った柿の収穫から始まり、枝切り、皮むきなどいくつもの作業を経て、出来上がった干し柿を発送するまで、ページをめくるたび見開きいっぱいに柿のオレンジ色が広がります。陽気で暖かくて元気が出る色に満ちた本というのが第一印象です。そして最初の柿の木越しに山並みを遠望する場面をのぞき、すべての場面に登場する生産者のふみばあちゃんは、いつも笑顔で描かれています。にっこり口を開いておおらかで楽しそうな笑顔。その手は大きく、節が目立ち深い皺があります。田舎の一農婦だった祖母の手を思い出しました。読み進むうち、自分が柿になって、本の中のふみばあちゃんに、そのままの笑顔で頭を撫でてもらっているような気がしました。人を力強く励ます本だと思います。干し柿作りは、現在でも本の内容と同様の手作業で、古びていません。今からでも、ぜひ単行本で読めるようにしていただきたいと切望します。
かえでおかんさん
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