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978-4-8340--*

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おやつですよー

こどものとも年少版 2025年4月号

こねこのおかあさんが、おやつのホットケーキを焼いて、外で遊ぶ6匹の子どもたちを呼びました。すると、こねこたちと一緒に、こうまちゃんとありくんも家にやってきました! こねこたちとおかあさんは、大急ぎでお客さんのホットケーキを焼きます。ホットケーキができたら「いただきまーす!」。おいしいおやつに、みんなが笑顔になります。ゆかいでおいしい絵本。

  • 読んであげるなら

    2才から

  • 自分で読むなら

カテゴリ : 月刊誌
定価 : 460円(税込)
ページ数 : 24ページ
サイズ : 21×20cm
初版年月日 : 2025年04月01日
ISBN : ―
シリーズ こどものとも年少版

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【作者ことば|小野寺悦子】

猫の名を呼ぶ

少し前まで、この辺りの農家の庭ではたくさんの猫たちがのんびり日なたぼっこをしていました。猫たちは家ごとに特徴があったので、帰宅後、「今日は○○家の方まで行ってきました」と報告すれば、ああ、あそこの白猫ちゃんたち素敵だもの、見とれていて帰りが遅くなったんだねなどと、わが家では共通の話題の猫たちなのでした。

ある年の春、夕方になると同じ農家にばかり足が向いていたことがありました。そこの庭では生まれてまもない子猫たちがうじゃうじゃ走り回っていたのです。うっとり見とれていた何日目かに、ちょうど農作業を終えて帰ってきたおかみさんに声をかけられました。「おたくさん、いつも見かけるけど猫が好きなんかね?」「ええ、このあいだ亡くしたばっかりなんです」と答えると、おかみさんは「ほお、そりゃ寂しいよなあ」と言って、手近のカヤを一本ひきぬきました。「これをこう揺らかしてやれば子猫たちは大喜びするんだよ、さ、なんぼでもゆっくり遊んでいきなさい」。そして、おかみさんは庭中はねまわっている子猫たちを呼び集めてくれたのでしたが、驚いたことに、一匹ずつ名前を呼ぶのでした!

「どれでも好きなの連れていっていいよ」なんて言われたらどうしようとドキドキしていたわたしはハッとして、本当に恥ずかしくなりました。みんなみんな、ちゃんと名前をもらって可愛がられていたんですね。

ところで、絵本のなかの子猫ちゃんたち、そろって生き生き自信たっぷりです。植垣歩子さんはきっと、それぞれの猫の名を呼びながら描いてくださったんだなと思いました。

とじる

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