絵本は、詩に似ています。この本にも心地よいリズムがあり、心が揺らされ、余韻が残ります。世界を発見し、感触をたしかめ、不器用でも自分なりの向き合い方をする。大人も久しぶりにその感覚に出会える気がします。
あ
小さな針金の人は、この絵本の中で、いろいろな物に出会います。「ジョッキ」「ぽっと」「マヨネーズ」「綿棒」「ビニールテープ」「手袋」「耳かき」等々、みんな見慣れた物ばかり。でもこの人は、とても素直に初めて出会う物の形や触感を楽しみます。その姿がとてもいいのです。その人といっしょにこれらの物と出会うと、身近な物たちが、新鮮な、ぐんと親しい物に思えるのです。そんな物そのものとの出会いの、つつましい喜びをきわめてシンプルにあらわした、とてもすてきな絵本です。
- 読んであげるなら
3才から - 自分で読むなら
小学低学年から
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