『ABCの本』「旅の絵本」シリーズなどで世界的に知られる絵本作家、
安野光雅さんは、最初の本『ふしぎなえ』を出してから今年で50年を迎えました。
画家としてだけでなく名エッセイストとしても知られる安野さんは、若い頃から大の読書家。
たくさんの本に言及しながら綴られたエッセイ『かんがえる子ども』の刊行を記念して、
安野さんがこれまで親しんできた本をコメントとともにご紹介します。
『かんがえる子ども』の中で紹介された本を、各章にそってご紹介します。
本書とあわせてお楽しみください。
生物から見た世界
ユクスキュル/クリサート 著
日高敏隆・羽田節子 訳
岩波書店
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大草原の小さな家
ローラ・インガルス・ワイルダー 作
ガース・ウィリアムズ 画
恩地三保子 訳
福音館書店
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よだかの星
宮沢賢治
碁石を呑んだ八っちゃん
有島武郎
子どもの美術 上・下
佐藤忠良・安野光雅 編
現代美術社
※品切れ重版未定
若き芸術家たちへ
―ねがいは「普通」
佐藤忠良・安野光雅 著
中央公論新社
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方法序説
デカルト 著 谷川多佳子 訳
岩波書店
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ひとり旅の楽しみ
高坂知英 著
中央公論新社
※品切れ重版未定
コロンブス航海誌
林屋永吉 訳
岩波書店
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コロンブス 全航海の報告
林屋永吉 訳
岩波書店
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『かんがえる子ども』は、安野さんと編集部との対話がきっかけで生まれた本です。
その制作過程で、安野さんはこんな本についてお話しされていました。
安野さんのコメントつきで、ご紹介します。
山びこ学校
無着成恭 編
岩波書店
子どもの作文の本。今でも読んでもいいと思います。
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大関松三郎 詩集 山芋
寒川道夫 編著
百合出版
※品切れ重版未定
子どもの詩。「虫けら」の「だが虫けらよ やっぱりおれは土をたがやさんばならんでや おまえらを けちらかしていかんばならんでや」などが印象に残っています。
寺田寅彦随筆集 第一巻
小宮豊隆 編
岩波書店
寺田寅彦と中谷宇吉郎からは、科学と芸術の両方について学びました。
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科学と社会
中谷宇吉郎 著
岩波書店
※品切れ重版未定
寺田寅彦の薫陶を受けた人の本。いい本です。
宮沢賢治全集
宮沢賢治 著
筑摩書房
教訓がないところがいい。子どもむけの作品は、むかしは教訓がつきもので、そういう本は読んでいても気が滅入ります。
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新訂 福翁自伝
福沢諭吉 著
岩波書店
有名な本なので、私が推すまでもないのですが、あの福沢諭吉にどのくらい進取の気象がみについたかがわかります。私にはお母さんの存在を感じます。
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人はどうして老いるのか
―遺伝子のたくらみ
日高敏隆 著
朝日新聞出版
これは、一口にいうと、人間は遺伝子に従って考えていく、というような意味の、やさしく書かれた本ですが、日本語としてすばらしいです。
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考える人―口伝西洋哲学史
池田晶子 著
中央公論新社
やさしい哲学の本です。何版もでている本です。
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雀こ
太宰 治 著
方言で読みにくいですが、おもしろい。私の知っている人に五所川原の人がいて読んでもらいました。耳できくといいのです。
遊牧論そのほか
今西錦司 著
平凡社
※品切れ重版未定
今西錦司の本は他にもいろいろあります。
現代日本文学全集
筑摩書房
※品切れ重版未定
※書影は、安野さんが編集した
「ちくま日本文学 全40巻」のうち、『泉鏡花』
若い頃、この全集で井伏鱒二、芥川龍之介、森鷗外、夏目漱石、谷崎潤一郎、泉鏡花などを読みました。
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即興詩人
森 鷗外 著
必読の書、青春の書です。
にほんご
安野光雅・大岡 信・谷川俊太郎・
松居 直 編
福音館書店
この本は、谷川俊太郎主演です。
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対談 数学大明神
森 毅・安野光雅 著
筑摩書房
むつかしいと言われる人がいるが、やさしい。
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ちくま文学の森シリーズ
筑摩書房
※書影は全10巻のうち第1巻
よく売れました。
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君は大丈夫か
-ZEROより愛をこめて
安野光雅 著
筑摩書房
新藤兼人のつけた書名です。
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