燃える水の国
石油の利権をめぐって繰り広げられる大冒険
車にガソリンを入れて、ドライブを楽しもうとするデュポン&デュボン。しかし、車は少し走ったところでエンジン爆発。世界中でも車のエンジンの爆発事故が相次ぐ。人類は石油危機の瀬戸際に立たされていることから、ガソリンに何か仕掛けられていると察し、タンタンは独自で調査を始めることに。中東では、タンタンは何もかも放り出し、燃える水(石油)の国へと旅立ちます。利権をめぐってアラブを舞台に繰り広げられる大冒険!
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読んであげるなら
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自分で読むなら
小学中学年から
カテゴリ | : 読みもの |
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定価 | : 1,760円(税込) |
ページ数 | : 64ページ |
サイズ | : 31×23cm |
初版年月日 | : 1988年12月10日 |
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ISBN | : 978-4-8340-0820-3 |
シリーズ | : タンタンの冒険 |
その他の仕様 +
みんなの感想(4件)
本の面白さもさることながら、この一コマが好き!を紹介したいです。39p、タンタンがアブダラーの肖像画を見せてもらうときベン・カリシュ・エザブ首長がさりげなく「絵かきもあとで入院したらしい 気が変になって」とさりげなく付け加えるのですが…!さぞ大変だったろうな!事情を推察するに、奥が深いセリフですぅ。次の40pもいい!アブダラーのかんしゃく玉を踏んでびっくりしたタンタンが胸を押さえながら「はーそうですか」って言ってるその姿勢もセリフも、ぴったり嵌まっていて、何度も見返してしまいます。
なまくらトックさん
デュポンさんとデュボンさんが薬を飲んで髪が長くなったりなるのがすごかったです。
スノーウィさん
「燃える水の国」は私が小学校低学年の頃、クリスマスプレゼントで親に買ってもらいました。内容はちょっと難しくてあまり理解して読んでいなかったと思いますが、幼いなりきに楽しんで読ませていただきました。タンタンとスノーウィのコンビは最高で、わくわくしっぱなしでした。デュポンさんとデュボンさんの活躍(?)には爆笑した思い出があります。次から次へと場所が変わり、まるで旅行しているよう。コマひとつだけ見ても飽きません。国際情勢の事は難しかったですけれど・・・今、読み返してみると内容が理解できていて感動しました。そして読んでいたあの頃にいつでも戻れるので私の大好きな一冊です。
白さん
シリーズ最高に笑える「蜃気楼」のギャグと「タンタンワールド」中一番のワル(悪党じゃないですよ)が登場するこの作品を、一押ししたい、です。まずは「蜃気楼」。砂漠をジープで行くデュポン・デュボンの二人組み、例によって珍道中を繰り広げるのですが、蜃気楼(とそれに翻弄された挙句の勘違いも含め)のせいで散々な目に遭い、ついに自分たちの五感が信じられなくなります。そこへ砂嵐が起こり、同じ砂漠で危機に瀕しているタンタンの手元に、ミスって飛ばしてしまったデュポンさんの帽子が。二人が近くにいると確信したタンタンは呼んだり銃を撃ったりしなんとか二人に気付いてもらおうと全力を尽くします。ところが銃声はパンク音と勘違いされ(この時タンタンをぬか喜びさせるなんて、憎いなエルジェ)、呼び声は「またですよ しつこい蜃気楼だなあ」かまわないで行っちゃいましょ、と片付けられ、遠ざかるエンジン音を耳にしたタンタンは深い絶望感に捕らわれます(ここでエルジェはタンタンの表情を描きません。なんてシブいの…)。ところが、ところがですよ、ふだん、ものを考えるということをしない二人が砂嵐に吹きまくられながらここでふと閃くのです、ふたりらしいとぼけた会話で。「なあおい!」「なんです?」「蜃気楼ってしゃべるもんか?」「しゃべるはずないでしょ あれは目で見るもんで 聞くもんじゃありませんもの!」「だったらさっきの声は?」「あーっほんとだ!(後略)」というわけでタンタンと再会したデュポンさんがまたいい。「いやあ よかったよかった ほんとによかった」と手をさしのべ「もう見つからんと思っとったんだ ほんとによかったなあ!」とタンタンの手元にあった山高帽をつくづく眺めるのでした。ちなみにこの後疲れきった一行は居眠り運転のままジープを走らせ堂々巡りしていた砂漠から無事抜け出す、という展開に相成るのです。ちなみにこの砂嵐のシーン(2ページ強)、砂の風に吹きまくられてほんとに息が出来ないです。迫真の描画のなせるわざ!さてシリーズ最大のワル、それはベン・カリシュ・エザブ首長の“かわいい小鳩ちゃん”こと「アブダラー」王子(6才)。彼の仕掛けるイタズラは、「クシャミの出る粉」や「花火タバコ」などほんの単純なものだが、その効果たるや、大人(とタンタン)を、善玉悪玉の別なく翻弄するばかりかストーリーをシッチャカメッチャカにし流れを変えてしまうほど。そして機会あらばワルを成し、事の重大さや自分の立場に頓着無く行動することから、さすがの悪党もその想定外の行動に足を取られまんまと生け捕られてしまうという寸法。 「バーロー岬(ハドック船長)」を気に入ってしまった「アブダラー」には、『紅海のサメ』で再会できます、少しだけど。
なまくらトックさん
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