日々の絵本と読みもの

さあ、おいしいごはんの「できあがり」

『できあがり』

2~3歳くらいの子どもたちは、日常の生活体験が積み重なってきて、自分の好きなものが少しずつはっきりしてくる頃です。そんな子どもたち、特に「食べもの」が好きなお子さんにぜひおすすめしたい絵本をご紹介します。

「ロールパンで なに つくろう」
「まんなかに レタスを いれて ウインナーを はさんだら」
「はい、ホットドッグの できあがり!」

「のりを まいたら」
「はい、おにぎりの できあがり!」


と、次々においしそうな食べ物ができあがります。他にも、食パンにたっぷりのジャムを乗せたジャムトースト、うどんは、きつねうどんとちからうどんの2種類。そして、表紙にも描かれている、卵がピカピカのオムライス。子どもたちが好きな食べものが、ページをめくると「できあがり!」。

海苔が少ししんなりしたおにぎりや、ゴロっとしたいちごが入っているジャムなどの細かい表現は、彦坂木版工房(彦坂有紀・もりといずみ)さんにより、木版画で描かれています。色を重ねる多色刷りで、食べものの陰影や濃淡を見事に表現されているので、こんなにもおいしそうなのです。

タイトルになった「できあがり」は、食べものが完成したうれしい気持ちと、これから食べられるうれしい気持ちの両方が感じられる“うれしい言葉”です。ぜひ親子で美味しそうな食べものの絵本をお楽しみください。

担当A:パン好きとしては、いちごのジャムトーストが本当に美味しそうで、ページを凝視してしまいます。
 

2024.05.15

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