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たいふう
こどものとも 1967年9月号
遠い南の海で台風の赤ちゃんが生まれました。観測機や定点観測船がくわしく観測します。やがて日本に近づく頃には、大きくなってちびっこ台風になりました。富士山頂のレーダーにもはっきりうつり、日本中から集まった情報で、気象台から警報が出されます。港でも町でも農村でも人々は台風に備えます。がけくずれと川の増水で汽車が動けなくなりました。被害を最小限にとどめるため人々は働きます。台風の発生から通過までを、人々の活動とともにていねいに描きます。
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読んであげるなら
5・6才から
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自分で読むなら
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みんなの感想(2件)
小学生の頃、台風の絵本を読んだ記憶がある。
これはちびっこ台風ということでそこまで酷くは無いと思ったが心配なのは大きな大人の台風ということだった。
ナナさん
出版年から換算すると4歳の時に出会った絵本。しかし印象は強烈で、台風の季節になるたびに思い出している。加古里子の細かい描写は素晴らしく、年齢が上がって読み返すごとに知識が深まった記憶がある。ペーパーバックの絵本は、30年余り耐えてくれはしたがバラバラになっていつの間にか本棚からは消えた。しかし、今年(2019年)次々と大型台風が発生したときに脳裏に鮮明に蘇ったのはこの絵本。発生から刻々と伝わってくる情報。台風に備え、雨戸を打ち付ける父親。寝る時、枕元に着替えと靴を準備しておく子供たち。切れた堤。浸水した家からボートで避難する住民…。河川工事や住居形態の変化などで台風被害はかなり減った。この絵本は過去の風景になったような気もしていた。しかし実際には自然の猛威や、それに立ち向かう人間の限界、それでも台風が去った後立ち上がる人間の強さは何一つ変わってはいなかった。今の時代にこそ、ぜひこの絵本を復刊してもらいたいと心より願う。
IENEKOさん
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